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熊本のアートとひとのすてきな関係を作るkmac(クマック)公式ブログ

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kmac秋のえんそく~街じゅうアートin北九州に行ってきましたレポート


台風が心配された30日、kmac初の県外進出!北九州に行ってきました。

アートフェスティバル「街じゅうアートin北九州」http://www.sohkai.or.jp/ へ!

まずはきむらとしろうじんじんさん(名前の由来聞くのわすれた)の野点へ~。
普通の小さな公園のお昼時、独特のドラァグクイーン(でも女性でもないような)の格好をしたきむらさんを物珍しそうに囲む住民たち。
それは遊園地のようだし魅惑的な白昼夢のような。

なかなかシュールな光景。
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きむらとしろうじんじん氏・・・美術家、京都市在住。大小2台のリヤカーに陶芸窯・素焼きのお茶碗・うわぐすりなどの陶芸道具一式と、お抹茶セット一式を積んで、まちの様々な場所にあらわれる移動式のお茶・陶芸屋台『野点(のだて)』を各地で開催。お茶とやきものの現場を通じて他人がふれあい繋がっていくパフォーマンスは多くの人を和ませ楽しませている。これまで青森、茨城、東京、京都、大阪、兵庫、岡山、山口、香川、高知、福岡、パリ等で野点を行う。←こんなことをされています。


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かなり人気のため、絵付けとお茶は断念しましたが、準備するきむらさんの立ち振る舞いだけでも楽しく演劇的でした。
ちなみにオネエキャラかと思ったら普通でした(笑)

お昼は昔ながらの商店街で、ごはんを手にどんぶりを作るためのおかずを買い求める、という企画を楽しむ。

門司赤煉瓦プレイス(旧サッポロビール醸造棟裏)がメイン会場。
ここの雰囲気が良すぎてかなり作品は得してる。

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ゴム彫刻の坂井存さん「重い荷物 記録展」
北九州の労働者文化(競艇や酒など)に注目。酒店に多く残る角打ちなどを利用して町の個性を浮かび上がらす。(2枚目の方は角打ちの酒屋に最初から飾ってある花などの写真の隣にさりげなく飾られた作品。いい溶け込み具合です)

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青木野枝さん、やはりいいよね~。繊細さと力強さ、静かな空間の中で存在感を発揮していた。
鉄の街での制作は良い機会だった、と展示のキャプションで振り返っていらっしゃった。

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そしてこれこれ、久保田弘成さん 「大漁船回転まつり」
これ回すとかうけるな(笑)
でも実は回転するところ見てない(笑)後ろ髪引かれつつ移動、回る様子をイメトレ。。。


番外編、お隣の行橋市まで足を伸ばしました。
お目当てはここ
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ケーキ屋さんとギャラリーが併設されているgallery YANYA です。
開催中の美術家、鈴木淳さん(大ファンなのです)個展に。

「だれもいない、ということもない」

タイトルのひょうひょうとし具合も鈴木さんらしい(笑)

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本人は写真展ではなくインスタレーションでもないという位置づけなのだけど、
店主で実質キュレーターを務めている宮田さんに言わせれば
「なにも伝えるものがない、ものすごい展示」

「何気ない日常」みたいな飾り言葉はよく言われるもので鈴木さんの面白いところもそこなのだけど、
何気なさを追究していったような、
写真も「より中途半端なものを選んだ」という今回の作品。
作為による不作為、意識による無意識、深い禅問答のようで、実は何も考えていないのか?
ベテランならではの境地です。
この思考のわからなさは、日常を日常として撮ることでむしろ日常を混乱に落とし込むような、常識の中のものすごい闇を指摘するような、刺激的な作品だと思いました。ますます興味深いです、鈴木さん。

そして宮田さんのすばらしさは、深い知性と視点で、作家との対話を通じてお題を出したり、作品に展開を加えたり、キュレーターとして作品を一緒に成長させているところ。
へたなギャラリーより全然本気で、自慢できる素敵なギャラリーです。
さらにケーキも本当においしいんだよね。事実、おじゃまさせてもらってる間にもひっきりなしにお客さんが!
おすすめです。
ケーキと珈琲までごちそうになってしまいました、ありがとうございました。

さて、まだまだ行きました!
街じゅうアートにもかかわる北九州の名プロデューサー、花田さんのご案内で千草ホテルの展示を見に行ったよ。
ご厚意でホテルの中庭をアーティストの展示に使ったり、ロビーにも美術作品を飾ったりしてくれているそう。
ちょっと作品少なかったけど、こういう協力者が熊本にももっといるといいですねー。

と言う感じで、ほとんどプラン組んでない割に、超充実の旅ができました。
行き帰りの車でも、perfume話や恋愛の達人たちのお言葉などなど楽しいトークが繰り広げられ、みんなで行くのっていいねーと思いました。
ぜひ体感したいアナタは次回、アートツアーにもご期待下さい!!
by kmac-office | 2010-10-31 21:38 | 活動レポート
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